9月19日は「育休を考える日」だったそうで、現在育休中の自分なりに思うことをまとめてみようと思います。
この記事では男性育休の取得率が低い日本で少しでも普及率が上がり、産後うつという言葉自体がなくなって欲しいと思って書いていきます。
ちなみにこの記事を書いている人はこんな人です。
・現在、約1年間の育休中の陸マイラー
・陸マイラー歴は3年半
・貯めたマイルでビジネスクラスの新婚旅行へ
・年間平均で20万マイル以上獲得
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- 育休を取得して思うこと
- 育休取得までの道のり
- 産褥期を妻一人で乗り切ることは可能なのか
- 新生児の育児はとても大変
- 男性の育休は妻のサポートのために必要である
- 最後に
育休を取得して思うこと
私たち夫婦は1月に長女が産まれ、この記事を書いている今は生後8ヵ月。仕事への復帰は翌年の4月を予定しているので、1年以上育休を取得することになりました。
半年以上も仕事から離れていると社会とのつながりが疎遠になっていることに気づきます。そうなってくるといざ仕事へ復帰するときがとても不安です。しかしこの不安は出産経験のある女性ならばほとんどの人が感じてきたことではないでしょうか。
女性の社会進出が進んでいる現代、こういった不安を乗り越えて仕事に復帰している方々は増えており、本当に凄いなと思うばかりです。
むしろ男性の育休取得が進んでいない現在の状況の中で考えると、同じ不安を抱えている男性が少ないので共感してもらえることはほとんどないかもしれません。
しかし、私は育休を取得して良かったと感じています。その1番の理由は妻が「産後うつ」になりかけていたからです。実際になっていたのかもしれませんが、正確には分からないのでなりかけていたとします。
育休取得までの道のり
私の職場で育休を取得するためには、「育休を開始する日の1カ月前までに申請が必要」という規定がありました。出産予定日は分かっているので、予定日に合わせて申請しようと思いましたが、そこで上司から言われたこと。
「子どもが産まれてからでないと育休は申請できない」
確かに産まれたことが確認できていない状況で申請し、万が一のことがあったら申請しても無駄とも考えられます。それに出産予定日通りに必ず産まれてくるわけではないですから育休の開始日に産まれてないかもしれませんしね。
でも待ってください。産まれたことを確認して、育休を開始する1カ月前までに申請をしなければならないということは、生後1カ月間は育休を取得することができないってことですよね。
もし産まれる前に申請できていたとしても、結果的にうちの子は予定日より1カ月早く帝王切開で産まれました。そのため、申請時に予定していた育休の開始日を前倒しする必要があります。
結果的には産まれたあとに職場の上司と育休開始日の交渉をしてから申請することになりました。職場ではかなり揉めましたが、2月から1カ月間は有給を利用して休み、3月から育児休暇を取得することができました。
もともと育休を取得するつもりではありましたが、職場と揉めても構わないと思うくらい何が何でも育休を取得したかった理由は出産後の妻の状態を見て実感してからです。
産褥期を妻一人で乗り切ることは可能なのか
私の結論は「NO」です。
妻の場合は帝王切開で、完治するまでには1年はかかる見通しだそうです。当然手術した当日は傷が痛くて起き上がれる状態ではありませんでした。傷の癒着を防ぐために翌日から無理やり歩く練習をすることになりましたが、育児に「待った」はありません。自分の行動もままならない状態でも赤ちゃんへの授乳は必要ですから、自分の身体の回復に使う力を赤ちゃんへ栄養を与えることになります。
妻は出産後1週間で退院することになりましたが、そんな短期間では満足に歩くことすらできなかったので、元の生活と同じように家事をすることはできません。むしろ育児が加わる分、自分のことだけに専念することは不可能です。
さて、父親になったばかりのあなたはこのような状態を体験できないので、奥さんの身体的・精神的に不安になっている状況すべてを理解することはできません。
新生児の育児はとても大変
育児は大変であることを想像している人がいるかもしれませんが、想像よりも実際はもっともっと大変でした。
まず「授乳」ですが、新生児の場合は3時間おきに授乳が必要です。我が家は「完母(完全母乳)」ではなく「半ミ(母乳とミルクの混合)」でしたが、ミルクひとつとってもかなり大変。
まずはミルクを作るためのお湯を沸騰させます。その間に粉ミルクをスプーンですくいますが、一度に20㏄分しかすくえないので量が増えればすくう回数が増えます。お湯が沸いたら粉ミルクを溶かして、人肌の温度になるまで流水で冷まして、ミルクを飲ませて、哺乳瓶を洗って、消毒液で除菌して、乾かして・・・この工程を約3時間おきに繰り返します。
ただし、我が家はウォーターサーバーを利用したので、ミルクを作る時間はかなり短縮できました。
とは言え実際は子どもをげっぷさせてから寝かしつけが必要ですし、水分をとれば出る分もあるのでおむつ交換も間に入ってきます。
人間の平均睡眠時間は7時間程度は必要と言われていますが、3時間ごとの授乳のためにまとまった睡眠時間が取れません。もちろん、ミルクを作ってから寝かしつけまでの時間は一瞬で終わるわけではありませんから、授乳後3時間きっちり寝れるわけではありません。むしろ子どもが寝ないというパターンは珍しくありませんから、授乳してから子どもが泣きっぱなしであやしていたら次の授乳の時間になっていることもあります。
そして自身が睡眠不足に陥っている中で、子どもがずっと泣いていることもあります。特に初めのうちは子どもが何で泣いているのか分かりません。おなかが空いているのか、抱っこしてほしいのか、うんちがでたのか、眠たいけど寝れないなど理由は様々ですが、子どもの要求を満たせなければずっと泣き続けます。
泣き声をずっと聞き続けるという未体験な状況はかなり精神的にやられます。「泣き止ませられないのは親としてうまくできていないのではないか」というマイナス思考に陥ることは多々ありました。
また、子どもが泣きすぎてむせてしまったときなどは呼吸が止まってしまうのではと心配で、自分の食事やトイレなども後回しになってしまい、身体的にもきついときもありました。
実際に妻の友人の子は生後1週間ですでに夜泣きがひどく、さらに全然寝ないという状況だったようでなので、それに比べたら我が子はかなりマシでした。
そもそも何で泣いているのかが分からないというのも予測がついていないことになりますね。オムツを替えている最中におしっこが出てくることもあります。眠たいはずなのになぜ寝ないのか分からないし、おもらしをして服や布団が濡れていることもあるので洗濯の回数は増えました。夜中に寝ていたら子どもがベッドの中で「キャーキャー」楽しそうに叫んでいる声で起こされることもありました。
男性の育休は妻のサポートのために必要である
「授乳」「睡眠不足」「子どもの泣き声」「予測不能な行動」を例にしましたが、これは子育ての一面でしかありません。ある程度成長してしまえば楽になってきますが、新生児の育児が一番大変だと私は思います。
新しく父親になったあなたはひとりでこの状況を乗り切ることができるでしょうか。もちろん私は無理だと思っています。ワンオペ育児は絶対にきついです。
ここで話は戻りますが、私の職場では育休を取得するためには、「育休を開始する日の1カ月前までに申請が必要」という規定があります。
これでは産褥期と新生児期が重なる一番大変な時期に「夫婦で協力して育児をする体制」が整いません。もっと言えば父親として育児をするだけでは不十分で、妻のサポートもしっかりするために父親の育休が必要なのです。
最後に
あたりまえのことですが、母親は最初から育児ができるというわけではありません。父親と母親が一緒に育児のノウハウを体験しながら学んでいくことで、本当の意味での「夫婦で協力して育児をする体制」が整ってきます。
子どもの性格は十人十色。我が子が生後8ヵ月になった現在でも子育てに不安が出てくる瞬間があるので、試行錯誤しながらも夫婦で協力して育児ができていることはとてもありがたいと思います。
男性の育児休暇が普及することによって、産後うつになる人が一人でも少なくなることを願っています。